GIGAスクール構想の第2期「NEXT GIGA」ネクストギガとは

1.NEXT GIGA(ネクストギガ)とは何か?

「NEXT GIGA」は、文部科学省が推進するGIGAスクール構想の第2段階を指すプロジェクト名です。GIGAスクール構想は、2019年度に始まった、すべての児童生徒に一人1台の端末と高速大容量の通信ネットワークを提供する取り組みで、2021年度までにほぼ全国の小中学校でその基盤が整備されてきました。「NEXT GIGA」は、この初期段階の成果を基に、さらに進化したICT教育環境の整備と活用を目指しています。 

GIGAスクール構想の初期段階では、特に端末の普及とネットワークの整備が中心でした。しかし、これだけでは教育の質が向上するわけではありません。児童生徒が端末を効果的に活用し、教員もICTを活用した指導力を高める必要があります。NEXT GIGAでは、これらの課題に対応するため、以下の目標を掲げています。 

端末の更新 

まず、端末の更新とその活用法の改善です。初期段階で配布された端末は、数年で更新が必要になります。この更新時期に合わせて、より性能が高く使いやすい端末を導入することが計画されています。また、端末の活用法についても、教員向けの研修を充実させ、日常的にICTを活用する授業の実現を目指します。これにより、児童生徒が端末を文房具のように日常的に使いこなす環境を整えます。 

ネットワークインフラの強化 

次に、ネットワークインフラの強化です。GIGAスクール構想で整備されたネットワークは、多くの学校で基盤が整いましたが、依然として地域間・学校間で格差が存在します。NEXT GIGAでは、この格差を解消し、どの学校でも高速で安定したネットワークが利用できるようにすることを目指しています。例えば、学校内外でのネットワークの強化や、遠隔教育のための設備の充実などです。 

ICT教育の質の向上 

さらに、ICT教育の質の向上も重要な目標です。児童生徒が個別最適化された学びを実現できるよう、教育ソフトウェアやデジタル教材の充実を図ります。教材の充実によりスタイルが多様化し、児童生徒一人ひとりの興味や関心に応じた学びが可能になります。また、教員もデジタルツールを活用した授業の設計や運営に慣れることで、より効果的な指導が可能になります。 

家庭学習と地域連携 

さらに、家庭学習や地域との連携も強化されます。端末の持ち帰りを推進し、家庭でもICTを活用した学びを支援します。また、地域社会と連携し、学校外での学びの場を広げることも重要で、児童生徒は学校内外で一貫した学びを続けることができます。 

政策支援と補助金の活用 

政策支援と補助金の活用も重要です。NEXT GIGAの実現には、国や自治体の支援が欠かせません。文部科学省や経済産業省は、必要な補助金を提供し、各学校がICT環境を整備しやすいよう支援しており、この補助金は、端末の更新費用やネットワーク整備費用、ICT支援人材の育成費用などに充てられます。 

以上のように、NEXT GIGAは、GIGAスクール構想の成果を踏まえ、さらに進化したICT教育環境の整備とその活用を目指しています。これにより、児童生徒一人ひとりが質の高い学びを享受し、未来の社会で活躍できる力を身につけることが期待されています。次の小見出しでは、GIGAスクール構想の背景と第一期の成果について詳しく見ていきます。 

2.GIGAスクール構想の背景と第一期の成果

GIGAスクール構想は、2019年度に文部科学省が打ち出した全国的な教育改革プロジェクトです。このGIGAスクール構想の背景には、急速に進むデジタル社会の中で、すべての児童生徒が情報通信技術(ICT)を活用した教育を受けられるようにしていくことが求められていました。日本国内におけるICT教育の遅れを解消し、児童生徒の学習環境を整備することが求められていました。 

GIGAスクール構想の背景 

GIGAスクール構想の背景はいくつかあり、まずグローバル化とデジタル化の進展です。21世紀に入ってから、インターネットの普及とともに情報通信技術は急速に進化し、教育現場でもICTを活用することが不可欠となりました。日本では、他国に比べてICT教育の普及が遅れており、その遅れを取り戻すための取り組みが必要不可欠でした。 

次に、新型コロナウイルス感染症の影響です。2020年に発生したパンデミックは、教育現場に大きな影響を与えました。学校の休校措置やリモート授業の導入により、ICTを活用した教育の必要性が一層高まりました。この緊急事態を受けて、文部科学省はGIGAスクール構想の前倒しを決定し、全国の学校でのICT環境整備を加速させました。 

第一期GIGAスクール構想の成果 

第一期GIGAスクール構想では、主に3つの目標が掲げられました。すべての児童生徒に1人1台の端末を配布すること、高速大容量の通信ネットワークを整備すること、そしてICTを活用した授業の実施を促進することです。 

1人1台の端末配布:この目標は、すべての児童生徒が平等にICTを活用できる環境を整えるためのものでした。文部科学省は全国の小中学校に対して1人1台の端末を配布し、2021年度までにほぼすべての学校でこの目標を達成しました。これにより、児童生徒は授業中だけでなく、家庭でも端末を活用して学習することができるようになりました。 

高速大容量の通信ネットワーク整備:学校内のネットワーク環境を整備することも重要な目標の一つでした。これにより、教室内でのオンライン授業や、クラウドサービスを利用した共同作業が可能になりました。文部科学省のデータによれば、2021年度までに全国の普通教室の95.7%で無線LANが整備されました。これにより、安定したネットワーク環境が整い、ICTを活用した授業がスムーズに行えるようになりました。 

ICTを活用した授業の実施:端末やネットワークが整備されたことで、教員はICTを活用した授業を実施することが求められ、文部科学省は教員向けの研修や教材の提供を行い、ICTを活用した教育の普及を促進しました。これにより、多くの学校でオンライン授業やデジタル教材の活用が進み、児童生徒の学習の幅が広がっていきました。 

課題と今後の展望 

第一期GIGAスクール構想は多くの成果を挙げましたが、同時にいくつかの課題も浮き彫りになりました。特に、地域間や学校間でのICT環境の格差が顕著です。都市部と地方部、または学校ごとにICT環境や活用状況に大きな差がありました。また、教員のICTスキルや活用意識にもばらつきが見られ、効果的なICT教育の実現にはさらなる支援と取り組みが必要です。 

このような課題に対応するため、NEXT GIGAでは端末の更新やネットワーク環境の強化、教員の研修充実など、さらに具体的な施策が計画されています。 

GIGAスクール構想の背景と第一期の成果を理解することで、NEXT GIGAの必要性とその取り組みの重要性がより明確になります。今後も、児童生徒一人ひとりがICTを活用して学びを深める環境を整えるために、継続的な努力が求められます。

3.NEXT GIGAとGIGAスクール構想の違い

NEXTGIGAとGIGAスクール構想の目的と範囲の違い 

GIGAスクール構想は、すべての児童生徒に対して1人1台の端末と高速大容量の通信ネットワークを整備することを目指すもので、基本的なICT環境を整えることを目的とし、特にハードウェアとインフラの整備に焦点を当てました。この構想は、日本の教育現場におけるICT環境の基盤を構築するためのものであり、2021年度までに多くの学校で実現されてきました。 

NEXT GIGAは、この基盤の上にさらに進化したICT教育環境を構築することを目指しており、既存の端末とネットワークを更新・強化し、ICTを日常的かつ効果的に活用するための仕組みを整備することが目的となります。ソフトウェアの充実、教員のICTスキルの向上、そして児童生徒が自発的にICTを活用するための教育プログラムの開発などを進めていかなければなりません。 

取り組みの違い 

GIGAスクール構想では、以下の3つの目標が中心でした

  1. 児童生徒一人に1台の端末配布 
  2. 高速大容量の通信ネットワークの整備
  3. ICTを活用した授業の促進 

この構想により、多くの学校で基本的なICTインフラが整備されました。しかし、これだけではICTの利活用が進まないという課題が浮き彫りになりました。特に、端末が効果的に活用されていない、教員のICTスキルが不十分、家庭学習でのICT活用が進まないといった問題が残りました。 

NEXT GIGAは、これらの課題に対応するため、以下の取り組みを行います: 

  1. 端末とネットワークの更新:2028年度までに順次更新し、最新の技術を取り入れる。
  2. ICT教育の推進:教員の研修を強化し、ICTを日常的に活用する授業を促進。
  3. 家庭学習の支援:端末の持ち帰りを推進し、家庭でのICT活用を支援。 
  4. 家庭学習の支援:端末の持ち帰りを推進し、家庭でのICT活用を支援。 
  5. ネットワークの強化:すべての学校で高速で安定したネットワーク環境を整備。 

期待される効果と目標の違い 

GIGAスクール構想では、主に物理的な環境整備を行うことで、すべての児童生徒がICTを利用できる環境を整えることが目標でした。この目標はほとんど達成され、全国の学校でICT環境が整備されました。しかし、これだけでは教育の質が向上するわけではありません。 

NEXT GIGAの目標は、ICT環境をさらに進化させ、その利活用を促進することです。これにより、児童生徒が自発的に学び、創造性を発揮できるような教育環境を整えます。特に、探究学習や協働学習の推進、個別最適化された学びの実現を目指します。また、教員のICTスキルを向上させることで、授業の質を高め、児童生徒一人ひとりの学習意欲を引き出すことが期待されています。 

NEXT GIGAの意義と展望 

NEXT GIGAは、GIGAスクール構想の成果を基に、次のステップとして教育の質をさらに高めるための取り組みとなります。日本の教育システムは、単なるICT環境の整備にとどまらず、その環境を最大限に活用して、児童生徒の学びを深化させることを目指します。 

4.NEXT GIGAが目指す未来の教育

NEXT GIGAが目指す未来の教育は、ICT(情報通信技術)を活用した新しい学びの形を実現することにあります。これは、単なるデジタル機器の導入に留まらず、教育の質を根本から変える革新的な取り組みです。次世代の教育環境を整備することで、児童生徒一人ひとりの学習体験を深化させ、彼らが将来の社会で活躍できる力を養うことを目指します。 

個別最適化された学び 

NEXT GIGAの中心的な目標の一つは、個別最適化された学びの実現です。これは、各児童生徒の学習スタイルや学習速度に合わせて、個別にカスタマイズされた教育を提供することを意味します。ICTを活用することで、学習データを収集・分析し、各生徒に最適な教材や学習方法を提供することが可能となります。これにより、生徒一人ひとりの学習効果を最大化し、自律的な学びを促進します。 

例えば、AI(人工知能)を搭載した教育ソフトウェアは、生徒の理解度や苦手分野をリアルタイムで把握し、個別にフィードバックを提供します。これにより、生徒は自分のペースで学習を進め、必要なサポートを受けながら成長することができます。教員もこのデータを活用し、生徒ごとに最適な指導を行うことができるため、教育の質が飛躍的に向上します。 

協働学習の推進 

次に、NEXT GIGAは協働学習の推進にも力を入れています。ICTを活用した協働学習は、生徒同士が協力して課題を解決する能力を育成し、コミュニケーションスキルやチームワークを強化することが目的です。デジタルツールを使うことで、物理的な距離を超えて、生徒同士がリアルタイムで意見交換を行ったり、共同作業を進めたりすることができます。 

具体的な取り組みとしては、オンライン会議システムやクラウドベースの共同編集ツールの活用などが挙げられます。これにより、教室内だけでなく、地域や国を超えた学びのネットワークが形成され、生徒は多様な視点を持つ仲間と協働する機会が増えます。こうした体験は、生徒の問題解決能力や創造性を育むだけでなく、グローバルな視野を広げる助けとなります。 

探究学習とプロジェクトベースの学び 

NEXT GIGAが目指す未来の教育のもう一つの柱は、探究学習とプロジェクトベースの学びです。これは、生徒が自ら問いを立て、調査し、解決策を見つけるプロセスを重視する学習方法です。ICTを活用することで、探究学習の質と幅が大きく広がります。 

生徒はインターネットを使って広範な情報源からデータを収集し、分析することができます。また、プログラミングやデータサイエンスのスキルを活用して、実際の問題を解決するためのプロジェクトに取り組むことができます。これにより、生徒は学問の枠を超えた実践的な知識を身につけることができます。 

さらに、探究学習は教科の壁を越えた考え方を醸成します。例えば、科学、技術、工学、数学(STEM)教育と組み合わせることで、生徒はより複雑で現実的な問題に取り組むことができます。これにより、学びがより意味のあるものとなり、生徒のモチベーションを高めることができます。 

教員の役割とスキルの向上 

NEXT GIGAでは、教員の役割とスキルの向上も重要な課題としています。ICTを活用した教育を効果的に行うためには、教員自身がICTの利活用に精通している必要があります。文部科学省は、教員向けの研修プログラムを提供し、最新の教育技術とその活用方法を教員に伝えています。 

教員は、ICTを使って授業を組み、個別の学習ニーズに応じた指導を行うスキルを身につけることが求められます。また、教員同士が情報共有や共同研究を行うためのプラットフォームも整備されつつあります。これにより、教員は互いに学び合い、より質の高い教育を提供することができます。 

NEXT GIGAが目指す未来の教育は、個別最適化された学び、協働学習の推進、探究学習とプロジェクトベースの学びの充実、そして教員のスキル向上によって実現されます。この取り組みは、児童生徒一人ひとりの可能性を最大限に引き出し、未来の社会で活躍できる力を養うために重要です。

5.NEXT GIGAにおけるネットワークアセスメントの重要性

NEXT GIGAについての解説をしてきましたが、大前提となるネットワーク環境は整っていますでしょうか?まずは、現状のネットワーク環境を把握するために、ネットワークアセスメントが重要になります。 

ネットワークアセスメントの意義 

ネットワークアセスメントとは、現行のネットワークインフラの状態を評価し、潜在的な問題点や改善点を明確にするプロセスです。このプロセスは、安定した高速通信を確保するために不可欠であり、ICTを活用した教育の質を向上させるための基盤となります。 

NEXT GIGAの目標を達成するためには、教室内外でシームレスにICTを活用できる環境が必要です。ネットワークアセスメントにより、以下の点を評価・改善することができます。 

  1. 現在のネットワーク性能の評価: ネットワークの速度、帯域幅、遅延、パケットロスなど、現在のネットワーク性能を詳細に測定します。これにより、現状のインフラが次世代のICT活用に十分かどうかを判断できます。 
  2. カバレッジの確認: 学校内のすべてのエリアで安定したネットワーク接続が可能かを確認します。特に、教室以外の共用スペースや校庭など、ICT活用が求められるすべての場所でのカバレッジを確保することが重要です。
  3. セキュリティの評価: ネットワークのセキュリティ対策が十分かどうかを評価します。データの保護、アクセス制御、不正侵入防止など、教育環境においても高いセキュリティ基準が求められます。 
  4. スケーラビリティの確認: ネットワークが将来的な拡張や新しい技術の導入に対応できるかを確認します。ICT技術は急速に進化するため、柔軟な拡張性を持つネットワーク設計が必要です。 

当社のネットワークアセスメントの内容 

当社が提供するネットワークアセスメントサービスは、学校のICT環境を包括的に評価し、最適な改善策を提案します。 

  1. 現状分析: 現在のネットワークインフラの詳細な分析を行い、性能やカバレッジ、セキュリティの状況を把握します。エレコムの専門家が学校を訪問し、実地調査を行います。
  2. 課題の特定: 現状分析の結果を基に、ネットワークのボトルネックや改善が必要なポイントを特定します。例えば、特定のエリアでの接続不安定や、帯域幅不足による通信遅延などが挙げられます。
  3. 改善提案: 特定された課題に対する具体的な改善策を提案します。これには、新しい機器の導入や既存設備のアップグレード、ネットワークトポロジーの見直しなどが含まれます。 
  4. 導入とサポート: 改善策を実施し、その効果を検証します。当社は、導入後の運用サポートも提供し、長期的なネットワークの安定稼働を支援します。 

ネットワークアセスメントの成果と期待される効果 

ネットワークアセスメントを実施することで、以下のような成果が期待できます。 

  1. 安定したネットワーク接続: 高速で安定したネットワーク接続が確保されることで、ICTを活用した授業が円滑に行われます。オンライン授業やデジタル教材の利用がスムーズに進みます。
  2. セキュリティの強化: しっかりとしたセキュリティ対策が講じられることで、データ保護や不正アクセスの防止が実現します。これにより、生徒や教員の情報が安全に管理されます。
  3. 将来的な拡張性の確保: 柔軟なネットワーク設計により、将来的なICT技術の進化にも対応可能です。新しい教育ツールやサービスの導入が容易になります。

このように、まずは現状のネットワーク環境を把握し、必要な改善を行うためには、ネットワークアセスメントが重要となります。 

6.NEXT GIGAのための補助金とその活用方法

NEXT GIGAを実現させるためには、多額の費用がかかるため、国や自治体からの補助金を活用することができます。NEXT GIGAのための補助金とその活用方法について詳しく見ていきましょう。 

補助金の目的と背景 

補助金は、学校や教育機関がICT環境を整備し、教育の質を向上させるために提供されます。NEXT GIGAに関する補助金は、主に以下の用途に補助されるもるものとなります。 

  • 端末の更新:初期のGIGAスクール構想で配布された端末の更新費用。 
  • ネットワークインフラの強化:学校内外のネットワーク環境を改善し、安定した通信を確保するための費用。 
  • ICT教育の支援:教員の研修や新しい教育ソフトウェアの導入、デジタル教材の開発費用。 
  • ICT機器導入支援: 学校が新しい端末や周辺機器を購入する際の費用を補助します。 
  • ネットワーク整備支援: 学校内のネットワークインフラを強化するための費用を補助します。無線LANの整備やインターネット回線の増強、ネットワーク機器の導入などが対象となります。 
  • ICT活用支援: 教員のICT活用スキルを向上させるための研修費用や、新しい教育ソフトウェアの導入費用を補助します。 
  • 遠隔教育支援: リモート学習やハイブリッド学習のための環境整備に対する補助金です。オンライン授業用のプラットフォームや、リモートで使用できる教育コンテンツの開発などが含まれます。 

補助金の申請方法 

補助金を活用するためには、各学校や自治体は所定の書類の提出手続きが必要となります。申請手順は以下の通りとなります。 

  1. 申請準備: まず、補助金に関するガイドラインや要綱を確認し、必要な基準や条件を理解し、学校や教育機関はICT環境の現状を評価し、改善計画を策定します。具体的な端末の購入や更新スケジュールの計画やネットワーク改善計画、ネットワークの強化プラン、教員研修の計画などを詳細に策定していきます。 
  2. 申請書の提出: 策定した計画を基に補助金の申請書を作成し、文部科学省や自治体に提出します。申請書には、予算の詳細や実施スケジュール、期待される効果など詳細に記載します。
  3. 審査と承認: 提出された申請書は、文部科学省や自治体による審査を受けます。審査の結果、計画が承認されれば補助金の交付決定となります。 
  4. 実施と報告: 補助金の交付決定となった学校や教育機関は、計画に基づいてICT環境の整備や教育プログラムの実施を行います。実施の際は、使用した金額と用途がわかるように、領収書や請求書、入金履歴の写しなどを控えておく必要があるので注意が必要です。実施後は、その成果を報告書として提出し、補助金の交付申請を行い、承認されれば補助金が交付されます。 

NEXT GIGAのための補助金は、学校や教育機関がICT環境を整備し、教育の質を向上させるための重要な支援です。適切な計画を立てて申請し、効果的に活用することで、児童生徒一人ひとりがICTを活用した豊かな学びを享受できるようになります。申請書や報告書は必須となりますので、前持った準備が必要です。 

7.まとめ

「NEXT GIGA」は、文部科学省が推進するGIGAスクール構想の第2段階として、さらに進化したICT教育環境の整備を目指すプロジェクトです。GIGAスクール構想は、すべての児童生徒に1人1台の端末と高速大容量の通信ネットワークを提供することを目的とし、2019年度にスタートしました。この取り組みにより、日本全国の小中学校でICT環境の基盤が整えられました。 

しかし、初期段階では端末の普及とネットワークの整備が中心であり、教育の質向上にはさらなる取り組みが必要とされていました。そこで、「NEXT GIGA」は、端末の更新、ネットワークインフラの強化、ICT教育の質向上、家庭学習と地域連携の強化を目標としています。 

「NEXT GIGA」は、GIGAスクール構想の成果を基に、さらに進化したICT教育環境を構築することを目指しています。これにより、児童生徒一人ひとりが質の高い学びを享受し、未来の社会で活躍できる力を身につけることが期待されています。今後も、ICTを活用した教育の深化と広がりに向けた取り組みが継続されることが重要です。 

当社も教育のICT化に向けた取り組みを実施しております。是非気になることはお問い合わせください。 

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